作庭舎丸宮工苑

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庭についての雑感

自然という言葉を口にする意味

私の幼いころ少年期は今と違ってテレビゲームなど無く子供は大方屋外で遊んだものでした。
それが地方の田舎ということもあったでしょうがその世代はたいていの子供がそうだったと思います(昭和40年代)
野山を走り回ったその風景や里山の風景こそ私の原風景になっています。
庭つくりに従事するようになって従来の庭に疑問をもち始めました。
何かつまらないのです。あきがくるのです。なんら癒される感情が湧いて こないのです。
人はなぜ庭を求め緑を求めるのかと思うときやはり気持ちが癒される空間を必要とするからだと、庭をみて心地よく思う気持ちも人それぞれでしょうが自分が心地よいと思う空間をまず作ってみて施主様がそれに共感してもら えたらこんな嬉しいことはありません。
そんな思いから自然風という庭つくりを 始めました。



雑木を使うこと

庭の中によく雑木を使います。特に落葉樹、春の芽吹きの美しさは生を実感します。
春なんだと思います。心がウキウキしてくるようです。
雑木の美しさはその新芽と樹形の美しさです。梢の先までしなやかに伸びるその姿は仕立て物に無い美しさがあります成長も早いものでその樹形を維持するのは大変ですが
最初のイメージに合うように樹形を保つことが必要になってきます。それでも10年がひとくぎりだと思っています。
10年もすると剪定だけではどうにもならなくなってきます。敷地に余裕がある場合はともかく比較的狭い庭に植えた場合問題です。
しかし樹も変化しますが人の心も変化します。歳を重ねるごとに好みも変わっていきます。
あの時好ましかったものが別なものに変わったりすることもあります。実際落ちついた庭が好みだったけれど歳を取るにつれ華やかな庭が好みになってきたとはよく聞く話です。
ですから少々無責任のようでありますがその時また考えようと。なんの樹を植えても大きくなるのだから。

 
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